光無線Multiple-Input Multiple-Output (OMIMO)通信方式

摘要

光無線通信は，電磁波の干渉なしに高速伝送を実現することが可能であり，小型で安価な装置で構成できることからから注目されている．また光無線通信は，電波無線通信と比較して，高速伝送，帯域幅，セキュリティの面等で優れている．近年，光無線通信も，更なる大容量化が望まれている．無線通信において高速伝送を実現する方式として，Multiple-Input Multiple-Output (MIMO)システムが注目されている．本稿では，光無線通信の更なる大容量化を目指し，小型な送受信機で構成可能な光無線MIMO(OMIMO)を提案する．送受信光アンテナを直線配置及び正方形配置にした場合のOMIMOの信号電力対干渉プラス雑音電力比(SINR)及びビット誤り率(BER)を解析する．その結果，N本の送信光アンテナ及びM本の受信光アンテナを用いたOMIMOは，光アンテナ間距離及び送信機の放射角を適切に設定することにより，小型の送受信機でMIMO多重を実現し，高速通信を実現できることを示す．