スカンジウムニ量体を閉じ込めC_(66)フラーレン

摘要

炭素のかご（フラーレン）の幾何学構造は孤立ペンタゴンルール（IPR）によって支配されている。 （IPR）とは、全ての五角形が5つの六角形に臨まれた最も安定なフラーレンの状態のことを指す。 この法則は実験的に証明されているが、C_(60)からC_(70)の間のフラーレンは、これに従わせることは不可能である。著者らはSc_2＠C_(66)つまり、スカンジウムニ量体を閉じ込めたC_(66)フラーレンは、貯鼠を破る金属フラげレンであり、金属二量体内包体は、もし内包しなければ極端に不安定なC_(66)プラ?レンを、安定化させたC_(66)内包フラげレンであることを示している。 アーク放電によりSc_2＠C_(66)を含むすすを発生させ、Sc_2＠C_(66)金属フラーレンを多段階高速液体クロマトグラフィーを使って単離し、レーザ山TOF質量分析によって純度は99．S％と確認された。 可能な異性体は4ヲ478種（まxD3，1ⅩC3v，18xC2v，112xCs，21ixC2，413xC_1）あるが、Sc_2＠C_(66)の高分解能~(13)CNMRスペクトル中で19本のライン（5×2；14×4）が観測されることから（図1a）、たった8つのC_(2V)対称を持つC-（66）異性体構造が~（13）CNMRパターンを満たすことがわかる。