化学工学会第68年会特別講演（抜粋）「青色発光ダイオードの開発研究を振り返って」

摘要

私は79年に徳島大学の電子工学修士課程を卒業しました。 日本の教育システムは，有名大学に入って有名企業に入ることを夢にさせる教育で，私自身も卒業後は東京や大阪の大手企業に就職するのが夢でした。ところが，修士の1年の時に学生結婚したので，担当の教授からも「子供がおるhだから，仕事?研究を全部捨てて徳島に残ることを考えてはどうか」と，地元徳島の日亜化学工業㈱を紹介されました。 当時，日亜化学工業㈱は従業員200名位で，徳島県阿南市で硫化亜鉛を原料とする蛍光体材料を作っていました。 電子工学が専門の私にはその臭さと松林の中のバラック小屋が仕事場だったことに戸惑いましたが，ともかく仕事ができればよいと思い就職しました。