製剤学

摘要

今回，製剤学について考える機会をいただいた。改め て薬学教育モデル?コアカリキュラムの関連項目を見直 すと（表1)，その項目はやはり薬系学部ならではのも のである。薬剤師のアイデンティティを形づくる製剤 学。まず，筆者が病院薬剤師として関わってきた製剤学 の領域を「棚卸し」してみたい。一薬学生として理論に基づく考え方や代表的な事例を 学hだ後，薬剤師として職を得て以降は，その基礎的な 考え方を応用し，個々の医薬品や院内製剤のことを解釈 する過程であったといってよい。製剤学との関わりでい うと，調剤しながら院内採用薬を剤形の特徴などの観点 で覚えることから始まった。薬品情報室では医薬品ィンタビューフォーム（以下，IF)の「製剤に関する項目」 (表2)を情報源として覚え，配合変化の検討や院内製 剤審査，そして製剤室では院内製剤の調製に活用した。