R-CHOP療法を考える

摘要

悪性リンパ腫は，リンパ節や脾臓などのリンパ組織や節外組織を侵し全身的に発生するため極めて多様性に富む。2008年に改訂されたWHO分類では非ホジキンリンパ腫(NHL)は60種以上に亜分類されている。NHLの治療では，リツキシマブを含hだ化学療法が標準治療と位置づけられ，その代表的治療法がR-CHOP療法である。治療開発の歴史としてCHOP療法は1970年代に開発され，その後第二·三世代とされる併用化学療法が開発されたが，1990年代に米国Southwest Oncology Groupよりこれらの治療が成績，毒性，コストいずれの面でもCHOP療法を上回らなかったことが報告され，CHOP療法が標準治療として再認識されている。