DI業務の経験を院内教育に応用

摘要

2010年度から始まる薬学長期実務実習で，学生にDI業務をどう教えるか－。医薬品情報教育をテーマにした18日のシンポジウムでは病院実習で医師や看護師からの問い合わせにどこまで学生を関与させるのか，また実習中に問い合わせが来るとは限らないなど，課題が指摘された。このシンポジウムで，大学院研修生などを対象にした院内教育について発表したのが九州大学病院薬剤部の坂井真樹氏。同院薬剤部では，医薬品に関して過去に他職種から寄せられた約1万7，000件の問い合わせ内容を分析し，50の典型的な事例を作成した。この事例をもとに研修では指導薬剤師が他職種の役を演じ，研修生に電話で「小児へのガスター注射液の投与量は？」などと尋ねる。各事例には質問内容とともに，その事例を学ぶ際の教育目標や模範回答例が設けられている。