JICAビズップ、ヌィバ国立公園管理能力 強化プロジェクト

摘要

ビズップ、ヌィバ国立公園はラムドン省の北部に位置し，総面積は日本の尾瀬国立公園の約2倍に相 当する70,038haとべトナム国内でも有数の大きな 保護区である。1986年に自然保護区として指定さ れた後，2004年に国立公園に昇格した。周囲にあ る3つの自然保護区（北部にChu Yang Sinh国立 公園，東部にPhuoc Binh国立公園，南部にLam Vien景観保護区）の中心に位置することから，こ れら3つの保護区を結ぶ回廊としての役割も有し， この地域一帯の生物多様性保全にとつて極めて重要 な価値を持っている（図1)。同公園は亜熱帯高山 気候の典型的な森林生態系を有し，山地熱帯降雨常 緑林，針広混交林，高山低木林，低山針葉樹疎林， コケ林，竹広混交林が分布する。同公園には多様性 に富hだ動植物相が生息し，同国におけるホットス ポットの一つとされている。調査結果によると，96 種の固有種を含む1,923種の植物並びにIUCNによ り指定された10種の絶滅危惧種及び多くの固有種 を含む359種の脊椎動物が確認されている。また， バードライフィンターナショナルにより，「重要な 鳥類地域」に指定されている。