質量計の日常点検と測定（特性）の不確かさ評価による精度管理

摘要

測定の不確かさが、合理的に測定量に結びつけられ得る値のバラツキを特徴付けるパラメータとして定義されるなか、提供される不確かさが付記された校正証明書によって計量計測トレーサビリティが確保されたという証明の役割のほか、サンプル測定を行うなど計量行為全般に対してバラツキを推定し評価するためのツールとして不確かさ評価手法を活用することは、測定精度の担保に関して重要と考える。また使用する機器は常に一定条件を満たしていることを確実にするための管理プロセスを確立し、適切な頻度で機器の状態を把握することで最終的に測定結果の信頼性向上につながる。本稿では機器管理の一環として日常点検の方法について不確かさ評価をもとに考慮すべき点を示す。