戻り光誘起雑音を利用した利得変調半導体レーザーの時間ジッター測定

摘要

パルス光源の時間ジッターとは，光パルスの立ち上がりの時間位置がパルス毎に変動する現象であり，光通信や光計測の応用分野では，システム性能を決定する上で光パルス幅とともに重要なパラメーターである．我々は，利得変調した分布帰還型半導体（DFB）レーザーからのピコ秒パルス出力を戻り光として光源に帰還させることにより相互相関波形を取得し，この情報から，光ファイバー光学長の精密計測を行ってきた［1］．また，同じ原理にもとづいて，光ファイバーを用いた高分解能温度センシングの研究も進めている［2］．これらの応用計測では，相互相関波形に含まれる時間ジッターの影響から距離や温度測定における分解能が低下する．そこで，時間ジッター値を見積もり，これを抑制することが必要となっている．