輪重の測定：東京急行電鉄における輪重測定の技術

摘要

東京急行電鉄では，過去における脱線事故の教訓から定期検査において車両の輪重バランス管理を行なっており，開始以来すでに14年を経て管理の手法も定着している．車両の輪重にアンバランスがあると，脱線を誘発する要因になることはすでに知られている．ここで問題となるのは，実際に運用に供されて走行しているときの輪重アンバランスであるが，同社では定期検査出場時の静止状態での輪重のみを測定，管理している．ここでは，測定装置の概要，測定作業と輪重調整作業の流れについて，主として実務的な側面から紹介するとともに，いくつかの測定結果の実例を挙げて参考に供することとしたい．