過濃予混合火炎を用いた超小型水素ガスタービン用燃焼器に問する研究－最適燃焼条件と試験燃焼器の燃焼特性

摘要

著者らは,水素を燃料にしたガスタービン実用化のための基礎研究の一環として,超小型水素ガスタービンの開発研究を行っている。 これまでに,旋回予混合気流れ場に形成される再循環領域を利用した希薄予混合方式に基づく実機燃焼器を開発し,所有の超小型水素ガスタービンに搭載して運転試験を行った。 この過程で,旋回型希薄予混合方式を用いた水素燃焼器は,高負荷で超低NO{sub}xな極めて高い性能を有することがわかったが,一方で高周波振動燃焼に遷移しやすく,安定燃焼可能な当量比の上限は約0.4に制限されていた。 近年,エネルギー有効利用の観点から,ガスタービンの高温化が進hでいる。 ガスタービンの熱効率を向上させるためには,燃焼器の当量比を高くしてタービン入口温度を高くする必要がある。