ガスバリア包装材料の技術動向

摘要

食品包装材料には多くの機能特性が要求されるが，プラスチック包装材料の場合，ガスバリア性と水蒸気バリア性が最も重要な特性である．包装容器内に酸素ガスが透過により侵入すると，食品の酸化劣化や変色·退色の原因となる．また，好気性菌の増殖やカビ発生を促進させる．炭酸ガスを使用するガス置換包装や炭酸ガスを含む飲料などでは，炭酸ガスが包装外へ透過して失われないために包材のガスバリア性を確保する必要がある．本稿では，最初に，プラスチックフィルムの高分子構造とガス透過性の関係について述べ，次にバリア包材の種類と適用状況について述べる．また，最近開発が進hでいるアクティブバリア包材についても言及する．