機能性プラスチッカク膜：逆浸透膜とその成形方法

摘要

分離膜による分離操作は，一般に，相変化を伴わないため，エネルギー消費量が少ないのみならず，化学変化も生じないため，反応副生成物質からなる有害物質を生じることがないという特徴から，環境に優しい分離手法と言われている．分離膜は，処理流体（液体，気体），分離の駆動力（圧力差あるいは濃度勾配）さらに，分離機構（物理的な"ふるい"効果，化学的な相互作用），膜素材（有機材料あるいは無機材料）などによりいくつかに分類される．ここでは，分離対食物が最も小さく海水淡水化などの用途で，世界中で実用化が拡大している逆浸透膜についてその原理とその成形方法について解説する．