学会創立30周年に思う

摘要

1988年12月13日，銀座の東京都中小企業会館講堂で100人（委任状を含めて276人）の出席者により設立総会が開催され，プラスチック成形加工学会の設立が高らかに宣言された．あれから早や30年の月日が流れた．設立世話人として23名が名を連ねていた．その中から，その後の会長が（著者を含めて）9人，副会長が2人，実に世話人の約半数が学会の要職を担い，平成24·25年度を最後に設立世話人の名は役員リストから消えている．設立時から学会を導いてきた世話人達の当時の熱い思いは，“伝承”や“運用規則”として，多くは今なお引き継がれているものの，いくつかは消失したかもしれない．なぜ，このような学会が立ち上がったかを知る人も，いなくなりつつある．当時を知る1人として本学会の黎明期を回想したい．