押出成形

摘要

押出成形は，主にプラスチックの成形に用いられることが多い連続的な成形法であり，原料を溶融し，圧力をかけてダイを通過させることで，所定の形状に成形を行うことができる．押出成形に用いられる装置は，スクリュの軸本数，形状，噛み合い条件，回転方向などの条件により，多岐に分類される．その中において，完全噛み合い同方向回転型の二軸押出機（以下，二軸押出機）は，高い混練（混合）性能に加え，大きなフリーボリュームにより原料の処理能力が高く，セルフクリーニング性を有していることから，多くの産業で用いられている．また，二軸押出機は，その装置能力の高さから，さまざまな材料の開発にも利用されている．近年では，森林資源の活用としてセルロースナノファイバー(CNF)に関する材料開発が盛hに行われているが，その開発装置に二軸押出機が用いられることも多い．その他に，医療分野における製薬工程への利用についても検討が行われている．