EIR2008（第39回日本緑化工学会大会）研究集会「法面自然回復緑化の現場をとりまく課題と今後の展望（Ⅰ）－これからの嘩生工の検査基準を考える－」企画までの経緯と開催趣旨

摘要

生物多様性保全に対する線化植物の負の影響が取り沙汰されてから久しい。日本緑化工学会では，2002年に「生物多様性保全のための緑化植物の取り扱い方に関する提言」を社会に発信し，それを受けて斜面線化研究部会では2004年，生物多橡性保全に配慮した法面（主に切土を対象）の自然回復緑化を現場で実行できるよう，そのたたき台として「のり面における自然回復線化の基本的な考え方のとりまとめ」を発表した。他方，環境省は，外来生物法で規制を受ける特定外来生物とは別に，従来から多用されているイネ科外来牧草類などの多くを「要注意外来生物」，「別途総合的な検討を進める緑化植物」として公表し，それによって現場では対応に苦慮することとなった。そこで，法面緑化に関連する四省庁は2005～2006年皮に，“別途総合的な検討を進める緑化植物”とそれに準じる外来緑化植物や外国産在来緑化植物も対象として，線化植物の取り扱い方についての検討を行った。