フイリピン、ルソン島カガヤン流域の丘陵地帯におけるガリー形成

摘要

ブイリピン、ルソン島北部のカガヤン川流域の丘陵地帯はトウモロコシの2期作地帯であり、大 生産地を形成しているが、近年ガリー侵食が頻発しているという情報を得た。その地域の一つで あるイラガンから北方9kmにあるSan Lorenzo村はカガヤン川支流であるRugao川沿いに位置 し、その後背部が丘陵地帯となっている。丘陵地の標高は高い地点で120 m程度である。本丘陵 地はほぼすベてトウモロコシの作付けに利用されている。土壌は、円礫を含む再堆積性の母材か らなるSiCL質土壌である。5月-6月に第1作目を開始し、9月-10月に収穫する。2作目は11月-3月である。近年、本村ではラウンドアップ耐性品種とラウンドアップ（RR)の利用 が普及している。本研究の目的は、本地域のガリー侵食の実態を明らかにし、ガリー侵食とRR の普及との関連性を検討することにある。