機能性ディスぺプシァ（FD)治療薬アコチアミド塩酸塩水和物のゥレアーゼ活性に及ぼす影響 酸分泌抑制薬との比較

摘要

消化性潰瘍患者や慢性胃炎患者において，ヘリコパクターピロリ（HP)感染陽性と診断された場合は 除菌治療が施行される。HP感染陽性患者に対する 除菌後の感染診断方法の一つとして，HPが有する ゥレアーゼ活性を測定して診断する尿素呼気試験 が用いられている。そのため，除菌後から感染診断 までの期間にウレァーゼ活性を阻害する薬物を処方 した場合，診断結果が偽陰性となる可能性がある。 酸分泌抑制薬のうち，ランソプラゾールなどのプロ トンポンプ阻害薬（PPI)はゥレアーゼ活性を抑制す るため，処方が制限されている。一方，機能性ディ スぺプシァ（FD)様症状を呈する慢性胃炎患者に は，PPIやヒスタミンH_2受容体拮抗薬（H_2RA)な どの酸分泌抑制薬および消化管運動改善薬が用いられている。