規制緩和と組織の欠陥

摘要

1996年1月、米国アトランタの空港を離陸したヴァリュージェット社のマクダネル·ダグラスDC-9型機は、上昇中、副操縦士が脚上げ操作をしたところ、レバーが途中で動かなくなり、脚が出たままとなってしまった。機長はそのような場合のマニュアルに従い、手動でロックを解除して「脚上げ」を行わせた。続いて、離陸時に少し下げた主翼のフラップを元の位置に戻そうとしたところ、大きな警報が鳴り、自動的に働くはずの機内与圧装置も作動を開始しなかった。