「安全風土づくり」への具体的な活動②

摘要

災害でケガをしたり死亡するのは、経営者でも管理者でもなく、現場で働く人たちであることを忘れてはならない。 誰のための安全衛生活動か。活動を急ぎすぎ、結果を求めすぎるあまり現場不在になっていないか。安全衛生担当者や管理者は、常に自問自答をすることが大切である。 私が安全担当を始めたころ、現場を回ると「アレモコレモ」と指示が多く、現場では消化不良になっていた。結果として、「できていないのにやった」などと現場に嘘をつかせていた時代があった。 これを「管理者の免罪符」と呼び戒めた。 この時代も会社をあげて一生懸命やっていたのだが、災害発生状況は横ばいであった。 この課題を「現場目線」で「重点指向の活動」へ転換したことで、現場の人たちの納得が得られ、結果として災害が急速に減少した。 これは、現在のリスクアセスメントの考え方をいち早く実践していたことになる。