遺伝的アルゴリズムと最急降下法の連係最適化手法の提案と八木·宇田アンテナ設計への適用

摘要

最適化問題を解く手法として遺伝的アルゴリズムがある。この手法は、大域的に最適解を探索するため、局所解への収束を回避することができるが、その反面局所解探索能力が劣り、最適解への収束に時間がかかるという欠点がある。 そこで筆者は、遺伝的アルゴリズムと最急降下法を組み合わせた手法を提案し、演算時間の削減を試みた。 その手法を八木·宇田アンテナ設計に適用し、その効果を検証したところ、遺伝的アルゴリズムによる設計と比較して、24分の1の演算時間で同等の八木·宇田アンテナが設計できることがわかった。 また、動作させる世代数の選択と収束性および演算時間の関係を調べた。 その結果、世代数8を超えたあたりから提案手法の効果が顕著に表れることがわかった。