反芻動物RNase P遺伝子を内部標準として用いた 牛白血病ウィルス（BLV) Duplex定量PCR法の検討

摘要

牛白血病ウィルス（BLV)は，地方病性牛白 血病の原因である.現在，リアルタイムPCRが感 染伝播高リスク牛を選別する方法として用いられ ている力、この方法は内部標準を用いていないた め，1個体あたりのプロウイルス量を正確に算出 することができない.その問題を解決するために はBLV遺伝子を内部標準遺伝子と同時に定量す る系を開発する必要がある.RNase P遺伝子はヒ ト細胞においては1細胞あたり2コピー存在する ことが証明されており，ヒトT細胞性白血病ゥィ ルスおよびヒト免疫不全ウィルス定量系では既 にRNase P遺伝子が内部標準として用いられてい る.本研究では，牛および羊のRNase P遺伝子を クローニングし，それらを内部標準として用いた BLV 、 RNase P遺伝子Duplex定量リアルタイム PCR系を構築した.