楕円曲線の効率的モデルのAte系ペアリングへの応用

摘要

楕円曲線の実現にはよくワイエルシュトラスモデルが利用される．ペアリング計算でも多くのアルゴリズムはこのモデル上で実行される．一方，楕円曲線の実現には他のモデルも存在する．これらの中にはワイエルシュトラスモデルより加法演算が効率的なものも存在する．しかし，これらのモデル上ではTateペアリングの計算方法は報告されているが，Ate系ペアリングの計算方法についてはほとhど報告されていない．我々は，Ate系ペアリングが定義される楕円曲線をそのツイスト曲線に変更することで，これまで他モデル上でのAte系ペアリングの構成を困難にしていた問題を解決し，他モデルでもAte系ペアリングが使えるよう改良した．