西太平洋のマルチチャンネル地震波反射記録断面に見られるモホ反射面の特徴とモホ遷移層の性質

摘要

クロアチアの地震学者モホロビチッチ（Andrija Mohorovicic）は，1909年10月8日クロアチアで起きたKupatal地震の走時曲線において，震央距離175km付近に折れ曲がりを発見し，大陸地殻とマントルの（不連続的）境界が存在すると考えた（字津，1984；地学団体研究会1999；Ken－nett，2001）。 彼は，深さ50kmに地殻とマントルの境界をなす（不連続的）境界面があり，それより浅い部分のP波速度（1旬）は1年＝5．6km／s，その境界面より下はVp＝7．8km/sを得た。 これが今月のモホ不連続面（Moho discontinuity）と呼ばれる地殻とマントルの（不連続的）地震波速度境界である。