Julius Wess氏を偲ぶ

摘要

素粒子論における超対称性の研究で有名なTulius Wess氏が，去る2007年　 8月7日に脳梗塞のために亡くなられ　 ました．wess氏の功績は，Wess－Zumino超対称模型に始まり，Wess－Zuminoゲジ，Wess-Zumino項やWess Zumino-Wittenモデルなどとして知られるように多岐にわたり，素粒子理論の世界に留まらずに理論物理学　 全般に大きな影響を与えてきました小彼はまた，J.Bagger氏と超対称理論の教科書"supersymmetry and Supergravity"を著していますが，この本はこの分野の標準的な教科書となっています小さらに1990年代からは，非可換幾何学的な物理のモデルの構成に精力を傾けて活発な研究活動を最後まで続けて来られました．