米国半導体産業における技術開発様式の階層性とそめ進化：技術特化型技術開発と多技術型技術開発

摘要

本稿は，現代先端産業における技術開発体制の展開について論じる。 これまでに，最近の技術開発過程の「分業化」を示唆する具体例や，それへの理論的説明が多く提起されてきたが，体系的な実証分析がなされていないという問題がある。 本科では，米国特許庁（USPTO）の特許データを利用し，半導体産業を事例として実証分析を行った。 ．その結果，開発を行う要素技術の種類を限定する技術特化方向への変化は生じていないということ，および，「技術特化型」「多技術型」と呼びうる2つの異質な技術開発棟式の階層が存在し，技術開発における後者の比率が増大しているということが明らかになった。 このことは，通説的理解とは反対に，財生産におけるような特化·分共が，技術的知識の生産においては一般的になってきてはいないということを示している。