ガラス形成能と作製プロセス技術

摘要

本稿では，金属ガラスを作製するうえで最も重要なガラス形成能と，合金のガラス形成能を活かして開発された様々なバルク金属ガラスの作製プロセスについてまとめた。 基礎学問として合金自体のガラス形成能向上と定量的評価が極めて重要であるうえに，金属ガラス創製に最適化された作製プロセス技術の開発が工業的な観点から今後必要とされるであろう。 筆者らも両者の有機的関連付けによる一層の研究進展と実用化を切に望hでいる。 本研究の一部は（独）科学技術振興機構の創造科学技術推進事業「井上過冷金属プロジェクト」および（独）新エネルギー産業技術総合開発機構（NEDO）の「革新的部材産業創出プログラム」の一環として行われたものであることを付記し，厚く御礼申し上げます。