熱電変換材料·素子最近の話題：魅力的なスクツテルタイト系熱電材料·素子

摘要

スクッテルダイトMX{sub}3系化合物（CoSb{sub}3，RhSb{sub}3，IrSb{sub}3），これに希土類元素を充填したRM{sub}4Sb{sub}12（R：La，Ce，Yb；M：Co，Fe）系化合物は，300°Cから600°Cの中温度域で高い性能をもつ熱電材料である·スクッテルダイトの語源は，ノルウェーのスクッテルド（skutterud）で産出される鉱物CoAs{sub}3からきている．1956年，MX{sub}3系化合物に代表されるCoSb{sub}3についての最初の報告がL.D.Dudkinらによってなされた．その後，1993年，ジェット推進研究所JPL）のT.CaillatらはCoSb{sub}3と周じ結晶構造をもつIrSb{sub}3，RhSb{sub}3の熱電気的特性ついて報告している．CoSb{sub}3，RhSb{sub}3，IrSb{sub}3は，特有のバンド構造とキャリアの輸送特性をもつp型半導体であり，正孔移動度が室温で0.2～0.8m{sup}2／Vsと大きい．