原研炉を用いたα線トラックエッチング法による鋼中ボロンの状態分布観察システムの確立

摘要

ボロンは極微量でも鉄鋼の性質を向上させることが知られており，非常に多くの鋼で利用されてきたが，今後ますます重要となる環境問題，資源·エネルギー問題に対処できる鋼としてボロン添加鋼の重要性が高まっている。 しかし，鋼中のボロンの挙動については不明な点が多く，さらに高性能な鋼を開発するためには，ボロンの挙動の詳細を明らかにする必要がある。 そのため，日本鉄鋼協会において，平成11年度より鋼中ボロンの挙動解明と利用促進研究会（主査：柴田浩司，7大学，2国研，鉄鋼企業を含む12民間企業）が発足した。