地球環境とバイオリアクター（45）地球温暖化が誘発した東北地方太平洋沖M9地震（中編）－北海道胆振東部地震における地殻ポンピング運動と台風21号による起動作用

摘要

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は，日本の地殻プレートの下に太平洋プレートが潜り込む恒常的な地殻変動により変形ストレスを蓄積した岩盤が広範囲に破壊され，日本プレート末端が大規模に跳ね返り超巨大地震と大津波を発生させた。震源域は岩手県沖から茨城県沖にかけての南北約500hn，東西約200km，およそ10万km~2の広範囲にわたった。地震の規模を示すマグニチュードM9.0は日本観測史上最大であるとともに，世界でも1900年以降4番目に大きな超巨大地震となった。