天然ガスの普及拡大に貢献する装置の開発：LNG-BOG再液化技術

摘要

東京ガスがわが国で初めて液化天然ガス（以下，LNG）を導入して以来，すでに30年以上が経過している。 この間，1970年代には2度にわたる石油危機を経て，現在ではLNGは日本の第1次エネルギーに占める割合が13％台となり，基幹エネルギーとしての地位を確立するまでに至った。 この背景には，地球環境保護の観点で石油より二酸化炭素排出量の面で有利であることのほかに，可燃性で超低温の液体であるLNGを大量にしかも安全に取り扱う技術としてLNG設備に関する建設，運転，維持管理に渡る分野にさまざまな技術開発がなされ，実用に供されてきたことが大きな要因として挙げられ，今後ますますその地位は拡大していくことが期待される。 ここでは，このなかから現在稼働中のLNG－BOG再液化装置を例に，LNG－BOG再液化技術について紹介する。