メンテナンスソフトウェアの動向と展望

摘要

鉄鋼，タイヤ，石油精製といった製造業で相次いで設備事故が発生した。 どの企業も日本を代表する超一流企業であり，設備管理もそのレベルにあると思うと驚きを禁じえない。 昨年にも，やはり超一流の総合化学企業が工場火災を発生させていることから，設備管理だけが原因ではないのだが，少なくとも現時点での国内の設備管理の方法に何か不足しているものが存在するように思える。そもそも設備管理の目的は「設備状態の最長な維持を適正なコストで実現する」ことにある。 そのために設備管理は基本·計画·実施·評価·改善·フィードバック業務からなる基幹保全業務と技術·技能とソフトウェア（システム）の3要素で構成されている。 基幹業務とは保全をするのに最低限必要な業務と言い換えても良い。 技術·技能とは設備診断，非破壊検査技術と溶接，芯出しなどの整備技術を指す。 またソフトウェア（システム）とは上記をデータ化し活用するものでメンテナンスソフトウェア（以後，設備管理ソフト）のことである。