理系エンジニアは経営が苦手？

摘要

日本の科学技術力は極めて高く,米国についで世界望位であるといわれている。 しかし,国際競争力は近年46か国中30位まで低下してしまった。 「技術力は高いがし国際競争力は低い」。 このギャップを脱却するために，日本の大学がここ数年力を入れているのが，MOで（Management of Technology）である。 「技術の分かる経営者」,「経営の分かる技術者」を育てようというのである。 そういえば，日本のエンジニアは専門技術には強いが，経営は苦手である。その証拠に，日本企業の社長のうち理系経営者は30％しかいない。 品質工学会のあるシンポジウムで，田口玄一先生は「技術屋はビジネススクールに行かないのでアートがない」といわれた。 開発した技術·製品を事業として生かすには，自らが経営者になるのが一番なのだが，果たしてうまくいくのだろうか。