JIS Q 1000(適合性評価-製品規格への自己適合宣言指針）制定される

摘要

事業者が所定の設計基準に基づいて製品設計を行い, 検証活動の一環として基準への適合性評価を行うことは, 事業活動にとって不可欠のステップである。経済活動のグローバル化, 規制緩和の流れ，新技術製品の加速とともに，この適合性評価活動は信頼性·透明性を確保しながらも，迅速化，効率化が求められている。このニーズを満たす適合性評価手法のオプションのひとつとして浸透してきたのが，三種類の適合性評価証明手法（第一者，第二者，第三者証明）のうちの第一考証明，つまり供給者が自ら基準への適合性を宣言するという手法（以下，自己適合宣言と称す）であり，欧州のニューアプローチ指令に従うCEマーキング制度に代表されるように，世界的な広がりを見せている。 日本においては，従来のJISマーク制度における指定商品に対してJISマーク以外のJIS適合表示が禁止されており，自己適合宣言は非指定商品にだけ認められていた。 2005年10月から施行される新JISマーク制度では，指定商品制が廃止されることに伴い，適合性評価に適したすべてのJIS製品規格（加工規格を含む。 以下，同じ。 ）に対して自己適合宣言が可能となる。