キシレン製造装置への高度制御導入後の制御性改善事例

摘要

高度制御の制御性の評価は，コントローラの詳細な解析，性状推定精度の確認，モデル構成の再評価など，マンパワーを要する作業となるものの，高度制御の導入効果を維持するためには，制御性の維持が必須である。そこで，当社では制御性監視·診断パッケージ（MDpro：Monitoring＆Diagnosis）を導入し，日々の制御性を監視できるシステム，および体制を整えてきた。当社では，制御性を維持するために，［監視］→［診断·評価］→［改善］→［監視］のサイクルを繰り返すことで，コントローラの制御性を常に良好な状態に維持することを目指している。本稿では，当社袖ヶ浦製油所内にあるキシレン製造装置のコントローラの制御性の監視·診断を行い，コントローラを改善した事例について紹介する。