WTO加盟で中国経済はどう変わるか

摘要

中国は79年の改革開放以来、高度成長を続け、特に卯年代前半は2桁の成長を維持した。 90年代後半には成長はやや鈍化したものの、平均で8％強と先進諸国はもとより、「世界の成長センター」と呼ばれたアセアン諸国やNIES諸国·地域を上回る成長を遂げた。 2000年にはGDPが1兆ドルを超え、いまや世界第7位の経済大国となっている。 こうしたなか、2000年は投資、消費、輸出がそれぞれ前年比9.3％、9．7％、27.8％増と内需、外需ともに伸びて、8.0％の経済成長を達成した。 しかし、2001年には投資が伸び、消費が手堅い一方で、輸出が鈍化したことから、経済成長率は7.3％と前年よりは減速した。 固定資産投資は年間を通じ10％代後半の伸びを持続したが、主として更新改造投資と不動産投資に支えられた。 消費を示す小売総額は年間で10％程度の伸びを見せたが、これは2回にわたる公務員給与の引き上げによる消費者購買意欲が高まり、パソコンや携帯電話などのIT関連消費の増加に加え、連休創設によるレジャー関連消費の好調に支えられた。