Real-Time Ethernet 'TCnet'の国際標準化への取組み

摘要

IEC（International Electrotechnical Commission：国際電気標準会議）は，電気分野における国際標準機関である。 そのIEC 61158(-2)は，産業オートメーションシステムにおけるFieldbusに関する規格であり，物理層の仕様とサービスの定義について記されていた。 1993年に初版(Ed. 1.0)が発行されてから，その後，数回にわたって改訂及びパートが追加されている。 また近年，産業オートメーションの分野において，IT（情報技術）分野で発達したEthernetが応用されるようになった。各電気メーカーによる応用開発は1990年半ばから始まり，世界各地で工業用Ethernetの仕様の開発と発表がなされた後，時間確定性の精度を更に上げたReal-Time Ethernetのプロトコルとサービスについて，IEC 61158の最新版(Ed.4.0)に追加された。 この改訂時に，東芝が開発したTC-net 100の基本技術仕様であるTCnetを提案し，その作業グループ(TC65/SC65C/MT9)に参画して規格書の編集作業に貢献することができた。