医用システム

摘要

東芝メディカルシステムズ（株）は，命の尊さを基本に豊かな価値を創造する「Made for Life」の理念の下，多様な医療ニーズに応えるトータルソリューションプロバイダーとして画像診断機器や医療情報機器を提供しています。2012年の主な成果として，X線診断装置では，カテーテルを通して大動脈弁を置換するTAVR（経カテーテル大動脈弁置換術）支援機能を搭載したX線循環器診断装置INFX8000シリーズを開発しました。X線CT（コンピュータ断層撮影）診断装置では，高速撮影かつ低被ばくの技術を搭載した320列全身用Aquilion ONE/ViSLON Editionと，省スペース，高画質，及び低被ばくの特長を併せ持つ16列全身用Alexion/Advance Editionを開発しました。超音波診断装置では，治療手技に対する支援機能を強化したAplio500/400/300 V3.0を開発しました。MRI（磁気共鳴イメージング）装置では，エコモードを搭載した大口径1.5テスラVantage Titanを開発しました。臨床化学自動分析装置では小規模病院向けにTBA-25FRを，画像システムでは堅ろうなセキュリティを備えた医用画像外部保存サービスHealthcareCloudを開発しました。更に．AquilionONEと心筋CTパフュージョン解析を用いて実施した国際的多施設共同の臨床研究CORE320の成果が発表されました。CT検査による虚血性心疾患診断が，従来の心筋核医学検査及び心臓カテーテル検査の組合せと同等の診断能を持つという成果は，今後の虚血性心疾患診療を大幅に変革する可能性を示し，大きな反響を呼びました。今後も医用機器技術のイノベーションと斬新な臨床アプリケーションの開発を推進し，新たな臨床価値と高い診療効率の提供を続けるとともに，“人にやさしい患者中心の医療”と“環境に配慮した医用製品”の実現に貢献していきます。