海流エネルギーを利用した水中浮遊式発電システム

摘要

わが国沿岸付近に年間を通じて流れる黒潮などの巨大な海流エネルギーを利用することにより，クリーンな安定電源を新たに構築できると期待されている。東芝は，発電装置を海底に係留し海中に浮遊させる発電システムの開発に取り組hでいる。このシステムは，双発のタービンと大水深域の海域にも対応できるように単純な係留システムで構成され，高い設備利用率が期待できる。当社は，ゆっくりとした海流の流れに対応した高効率なタービン翼を開発し，水槽試験でその性能を確認した。また，潤滑油による環境汚染リスクを低減するため，増速ギアを用いないダイレクトトライブ方式の永久磁石発電機と，海水で潤滑する樹脂軸受の開発を進めている。