身体の柔軟性に及ぼす鍼灸刺激の影響

摘要

【目的】身体の柔軟性は日常動作やスポーツ活動を円滑に行い、障害を予防する上で重要である。柔軟性は一般に関節可動俄によっても表される。そこで鍼灸刺激による柔軟性への影響を立位体前屈による指床間距離と下肢挙上による関節角度（SLR）を指標として検討したので報告する。 痉椒ā繉g験の対象は、インフォームドコンセントを行い同意が得られた本校成人男子6名とし、クロスオーバー法にて行った。 比較は、鍼刺激、灸刺激、無処置の3群を設定した。 測定は立位体前屈による指床間距離、下肢挙上による関節角度と踵床問の距離とした。 実験手順は、「測定1」として刺激前、10分間の「安静」を取らせた後の「測定2」、さらに5分の安静を置いた後の「測定3」とした。 無処置では腹臥位にて安静とした。 鍼灸刺激は10分間の「安静」に行い、刺激部位は委中、承筋、承山とした。 なお鍼刺激はディスポーザブル鍼20号40mm鍼を用い置鍼とした。 灸刺激は温筒灸を用い、連続的な施灸とした。 鍼灸刺激から5分後の「測定3」では3群の違いが見られなかった。