第一原理計算から予測されるユビキタス元素を含むチタン合金のβ相安定性

摘要

β型チタン合金はレアメタルを主要添加元素として含hでいるが，元素戦略上からはユビキタス元素への置き換えが求められている。これまでβ相安定性ほ臨界濃度（β相を安定化させるた鋸こ必要な合金濃度の最小値）あるいは臨界濃度を変換したMo当量によって評価されてきた。しかし，β安定化能が弱くユビキタス元素であるSiやAlなどの元素については臨界濃度が明らかにされていない。筆者らは最近，Ti－X合金（X＝Mo，Nb，V，Ta，W）について第一原理計算から臨界濃度を予測できることを示した。本研究ではユビキタス元素も含むTi-X合金（X＝Al，Cr，Cu，Fe，Pd，Ru，Si，Sn，Zr）についてβ相の安定性を第一原理計算から明らかにすることを目的とした。