溶鋼連続測温技術の開発

摘要

転炉等の溶鋼精錬炉では，処理中の溶鋼温度を正確に把握することがプロセス制御と成分造り込みの両面で極めて重要である。 現在唯一の一般的測温法は, サブランスに取り付けた消耗型熟電対を間欠的に溶鋼に浸漬する方法である。 新日本製鐵は，連続測定が可能な新しい溶鋼測温技術を開発した。 炉底ノズルを通して放射測温を行う。 2次元観察に画像処理技術を組み合わせ, 細径ノズル内での光軸調整·維持を容易にした。 研究室試験炉, 実機ステンレス鋼精錬炉AOD）及び実機スクラップ溶解炉で測定を実施し，消耗型熱電対と同等精度で連続的な温度推移が計測できることを確認した。