安衛法と鉱山保安法-法の目的等比較-

摘要

平成17年4月から鉱山保安法は自主規制を中心とした保安法（以下、新鉱山保安法、改正前を旧鉱山保安法という。 ）が施行されている。 同法は国内でも規制緩和、自主規制の点から、時代の最先端を行くものと考えられ、それ故にであろうか、新鉱山保安法は5年後に見直すことを前提としている。 （附則平成一六年六月九日法律第九四号第29条）新鉱山保安法では、保安確保の新しい手法として世界各国で取り入れつつある「リスクアセスメント」を採用している。一方、露天採掘を主とした鉱山の業態は労働妾全衛生法（以下、安衛法と略す。 ）適用の採石業と大き緋相違は無く、規制や規定あるいは規程は限りなく一般法である安衛法に近づいていくであろう。 ここでは、露天掘採掘を主たる採掘法としている石灰石等の鉱山を念頭に、旧鉱山保安法等で規制されていた事項と安衛法とを比べ、特異な点やその理由を記述し、認識しておきたい。 先ず、二つの法敵安衛法と新旧鉱山保安法の目的について、比較してみよう。