フエニルシルセスキオサン系有機無機ハイブリッドから作製した炭素繊維強化シリコンオキシカーバイド複合材料の開発

摘要

本研究では炭素繊維強化SiCOマトリックス複合材料の調整を試みた，繊維束C/SiCO複合材料および，単繊維C/Si-C-Oを作製し引張試験および試験片の観察を行い，以下の結論を得た．1.フエニルシランを前駆体として炭素繊維上に被膜を形成させる事により，炭素繊維強化/シリコンオキシカーバイドマトリックス複合材科を作製することが出来た。 2.シリコンオキシカーバイドセラミックスは1300°C以上で熱炭素還元反応が進行し,単繊維複合材料において繊維の損傷が認められた．これにより顕著な強度低下が観られた。 3.繊維束複合材料では1500°Cで強度発現率は最大値を示した．繊維/マトリックス間の反応による化学反応層である界面層の強度の低さに起因するものと考えられる．