成分採血由来新鮮凍結血漿の融解後の品質

摘要

日本における新鮮凍結血漿（FFP)の使用期限は，融解後3時間以内と定められている力が，海外では日本の基準よりも使用期限を長く設けている国が多く，冷蔵保存により24時間以内の使用を可能としている.さらにァメリ力やオーストラリァでは融解後，ラベルの張替および製剤名を改称することにより，最長で5日間の使用を可能としている. た，国内では融解後すぐに輸血しない場合は冷蔵保管とし，融解後3時間以内に使用しているが，ィギリスでは22土2°C保管で4時間以内，オランダでは室温保管で6時間以内の使用が可能となっている.これらはFFP融解後の不安定な凝固因子の低下を考慮し，活性の低下が許容される範囲で決められている. 日本では，機的出血への備えとしてFFPを使用する場合，安全な輸血が現在の使用期限に制約され，適正に実施できない可能性がある.こうした背景からFFPの融解後の使用期限について品質データを基に再度検討する必要があると考えられる.