アルツハイマー等の認知症の予防·治療法の確立をめざして

摘要

最近の厚生労働省研究班の推計によると.我国の認知症高齢者の人数は、驚くべきことに2035年になると2005年のそれの2.2倍までに増加して445万人に達すると予測されている。また、最近の「ライフサイエンス財団」が医療現場の課題について調査を行ったところ、「アルツハイマー病等の認知症の予防·治療法の確立」が医療現場で重要課題のトップにランクされるに至った。このような結果となった大きな原因として、認知症は、きわめて深刻な病気にもかかわらずその予防·治療技術がいまだ開発されていないからであるということは言うまでもないことである。