持続可能な社会,企業競争力維持·向上,豊かで効率的な生活を－いよいよ実行段階へ,SIP“スマート物流”の全体像

摘要

我が国全体の科学技術を俯瞰して，総合的かつ基本的な科学技術政策の企画立案，及び総合調整を行うSIP（戦略的イノベーション創造プログラム）の第2期において，「スマート物流サービス」がテーマに取り上げられたことが，昨年来，物流関係企業の間で大きな注目を浴びてきました。最先端のデジタルテクノロジーを活用し，製·配·販·物とサプライチェーン全体の情報を経営管理·現場実行の両面から共有·見える化するという壮大などジョンは，まさに本誌が（一社）日本マテリアルフロー研究センター「JMFI」の活動と合わせて目指している，「企業·業界の連携·協働によるサプライチェーンの全体最適」のゴールに直結するもの。ビジョンが壮大であるだけに，「社会実装」を前提としたSIPにおいて，スマート物流実現への体制を構築するまでに紆余曲折があったのも事実です。しかし，その枠組みが固まり，実証実験が相次ぎ開始される局面を迎えました。そこで本日は改めてここに至るまでの経緯からお聞かせください。