RFIDで空港手荷物ハンドリングと陸空一貫国際航空輸送を高度化：次世代空港システム技術研究組合·ASTRECの取組み

摘要

次世代空港システム技術研究組合(ASTREC)は去る3月24日，千葉県成田市のANAクラウンプラザホテル成田で第5回技術委員会·研究報告会を開催，110名余りの関係者が集まった（写真-1）。ASTRECは03年8月の設立以来5年余にわたり，RFID技術を応用した空港手荷物ハンドリングの高度化と陸空一貫した国際航空輸送システムの早期実現を目指し，空港管理者である成田国際空港㈱をはじめ，航空会社，宅配会社，RFID技術関連会社およびシステムベンダーなどが空港を実証実験フィールドとし，共同で研究，国際標準化などの活動を展開してきた。本誌でもこの間，RFID技術で航空手荷物の効率的かつ正確な搬送技術の確立を目指した「e-Tagプロジェクト」，利用者がどこの国へも手ぶらで海外旅行ができる「手ぶら旅行プロジェクト」についてレポートしている。今回の会合では，活動の最終年度となった07年度までの成果を受け，取組みの集大成としてまとめの報告が行われた。本稿ではそのうち，e-Tagプロジェクトを中心に紹介する。