膵腫瘍における造影エコー法,特に膵管癌と腫瘤形成性膵炎の鑑別について- Time Intensity Curve

摘要

膵管癌と腫瘤形成性腸炎を対象に経静脈性造影超音波(EU)による造影パターンを評価し,さらにレポビスト注入前後の時間一輝度曲線を作成した。 膵管癌のほとhどは造影効果がみられなかった。腫瘤形成性腸炎では腫瘤全体または一部でびまh性の造影がみられた。 膵管癌の定量的分析でも造影効果はみられなかった。一方,腫瘤形成性膵炎では造影効果がみられた。膵管癌の化学放射線治療後には造影効果を示し,治療効果を示唆する所見が考えられたEUと経動脈性造影超音波検査(CO2 En-US)の造影効果は,ほぼ同等ではあるが,一部ではEUはCO_2 En-USよりも造影効果に関するより詳細な情報が得られたo EUは膵腫瘍の血流評価が　可能で,その造影パターンと定量的検討から膵管癌と腫瘤形成性膵炎の鑑別に有用であると考えられた。