多変数制御装置としての循環中枢-心拍数調節と血管抵抗調節の役割分担－

摘要

Mayer波帯域における血圧．心拍数間の線形相関性が．安静時に強く環境の過渡的変化時には弱くなるという現象は，安静時に主として心拍数調節が行われ，環境変化時には心拍数調節ば力りでなく血管抵抗調節も行われるという，両者の役割分担の変化で説明できるという仮説を提案した．実験の結果，姿勢変化時の過渡状態には安静時とは異なる制御モードが出現した．これは，姿勢変化直後において血圧変動を予測した心拍数調節動作に関係するものである．